2012年 第7回大会

講評 「僅差の審査で結果を出したものは、練習の積み重ね」

田中 延子 淑徳大学客員教授

「2,271校を1〜3次審査と絞り込む中で、栄養バランス、地場産物活用などに着目して参りました。
本日の決勝大会では、出場校の点数の差はほとんどありませんでした。どこもチームワークが良く、彩りも甲乙つけがたかったです。年々献立レベルもが上がっております。

審査の判断として決定的だったのは、練習の積み重ねという部分です。最後に力を発揮するのは、シミュレーションを重ねてきた学校だと思います。
味について若干の開きが出ました。普段は大量に作っていますが、決勝大会では限られた短い時間で、なおかつ少量の調理です。出汁がちゃんて出ていないところもありましたが、しっかりとシミュレーションしてきたところはしっかり味が出ています。

そして、最終選考のポイントは、
 児童生徒が食べたいと思うか
 地場産物教育に活かしているか
 おいしさ
を基準に考えました。

決勝出場した皆さん、これで終わりではありません。来年、再来年もまた更に良い献立を持って是非ご参加下さい」

閉会挨拶

馬場錬成・21世紀構想研究会理事長

「今年もまた多くの感銘と感動が生まれました。選手のみなさん、ありがとうございました。
中部・近畿ブロック2チームが、優勝、準優勝を分け合う結果となりました。
愛知県西尾市立は抹茶の名産地です。西尾市立西尾中学校はこれを活かしたユニークでおいしい献立を作り、これは優勝に相応しいものでありました。
和歌山市立名草小学校は昨年の優勝校で、今年も優勝すれば史上初の2連覇でしたが、惜しくも僅差で準優勝に輝きました。
12校の審査は紙一重でした。ですから、皆さんは胸を張って地域に帰り、子ども達や関係者に報告してください。
この学校給食甲子園大会は、単に栄養士・調理員のコンテストではありません。食育推進運動の一環で、給食がいかに重要な役割を果たしているか全国に知ってもらうことが目的です。

3日前に中国の人民網で、中国の給食は不完全であり、日本に学ぶべきという異例のニュースが発信されました。先日は、ドイツからも日本の給食を見習うべ きだというニュースが流れておりました。イギリスでは、自国の給食は不十分だと、子ども達がネットで意見を発信しています。
日本の給食は世界に冠たるものなのです」
と選手達の労を労い、激励した。

熱闘を終えた12施設の選手24人