2013年 第8回大会

〜第8回全国学校給食甲子園®決勝の前夜祭〜

第8回めを迎えた全国学校給食甲子園®
決勝大会前日となった12月7日、決勝大会出場校(含むセンター 以下同)12校が、会場となる東京・駒込の女子栄養大学駒込キャンパスに集結した。
応募総数2,266校の中から選び抜かれてきた12校が、前夜祭で明日の大会への意気込みを熱く語った。

前夜祭は午後6時半すぎから同大学内のカフェテリアで開かれた。24人の選手が緊張の面持ちで入場し、後援、協賛、特別協賛の企業や団体の関係者、主催者らが出席した。

決勝大会進出の12校のみなさん

主催者挨拶「男性栄養教諭・学校栄養職員のこれからの活躍にも期待」

特定非営利活動法人21世紀構想研究会理事長
 馬場 錬成

「今年は、2名の男性の栄養教諭・学校栄養職員が決勝大会に出場します。昨年は初の男性栄養教諭が出場を果たしました。だんだんと男性も給食の世界に進出しています。

全国学校給食甲子園は単なる給食のコンテストではありません。文部科学省が主体になって進めている食育推進事業の一環でもあります。また、食育を国民に広めるための役割も担っています。

ここに集まった出場者の中には、決勝大会の出場が2回め、4回めという方もいらっしゃいます。果たしてこの深紅の大優勝旗はどなたの手に渡るでしょうか」

実行委員長挨拶「世界最高水準の食育と学校給食」

東京国立博物館長
  銭谷 眞美

「1〜4次審査を通して、2,266校もの中から12校の決勝進出校が選ばれました。この決勝大会出場とは本当に大変なことです。みなさん、本当におめでとうございます。

全国学校給食甲子園主催のNPO21世紀構想研究会では、実行委員・審査委員を構成しております。
審査内容は、単に味だけではなく、栄養バランス、衛生面、地場産物をどのように活用しているかなど、様々な観点が含まれています。
戦後の政府の教育政策の中で最も成功したものは学校給食であると、私は思っております。
知育、徳育、体育に加え、最近では食育も大切に扱われています。
日本の給食のレベルは世界最高と言えます。ドイツが日本の給食を見習い、学習水準を上げたという話もあります。

出場者のみなさん、明日は、肩の力を抜いて挑んでください」

来賓挨拶「記憶に残したい…給食の始まりの物語」

女子栄養大学学長、医師、医学博士  香川 芳子 様

「本日は、戦後、給食が始まった時のことを少しお話ししたいと思います。
戦後、親・先生達が、占領軍に、子ども達の分だけでもいいので、食べ物をもらえないかとお願いしたのが始まりでした。そこで、エネルギー源のコッペパンと、タンパク質源の脱脂粉乳を配給してもらえることになりました。
その結果、子ども達の体調も良くなり、授業の集中力も上がりました。これには先生方も驚きました。これ以降、牛乳が定番となりました。戦後に比べて日本人の平均身長は18センチも伸びたのです。

日本の学校給食は世界一のレベルなので、世界の様々な国が手本としています。
韓国も給食に急速に力を入れてきています。
子ども達全員が牛乳を飲むということについては、オーストラリアの関係者達が驚き、うらやましがります。
世界一である日本の給食のトップに立つみなさんは、世界一の給食を作っているわけです。どうかこれからも、子ども達のために、おいしく健康的な給食を作り続けてください」

来年実施される、文部科学省の『学校給食週間』

文部科学省スポーツ・青少年局長
 久保 公人 様

文部科学省スポーツ・青少年局からは、全国学校給食甲子園の後援をいただいている。

「全国学校給食甲子園も8回めを迎え、『昨年は決勝大会に出場できなかったので、今年はがんばる』というような話も聞かれるようになってきました。この大会が全国的に普遍化していることを感じます。

来年は、文部科学省で『学校給食週間』というものを作ります。文部科学大臣に給食を提供することになっています。全国学校給食甲子園で入賞された献立も採用されるのではないかと思います」

久保局長は、実行委員や関係者の労をねぎらい、明日の大会の成功を願って乾杯の音頭を取った。